富山市天文台の林さんより、FITSATを精密追尾しながらビデオ撮影をするという、超ウルトラ級の動画をご提供いただきましたので報告いたします。
12月14日早朝の発光実験において観測がしやすかった地域を以下に示します。
色が塗られた範囲の中で、FITSATが仰角25度以上で観測可能です。
※赤:発光し始め 青:発光終了
12月14日(金)
発光時間:01時09分~01時11分
信号の種類:点滅(10Hz)
日 時:2012年12月14日午前1時09分~1時11分
場 所:富山県富山市
撮影者:富山市科学博物館附属富山市天文台 林 忠史 さん
望遠鏡:コントラベス社製 口径100cm、焦点距離8000mm
アイピース(焦点距離60mm)とCマウントカメラレンズ
(焦点距離6mm、F0.8)により焦点距離を800mm相当に変換
カメラ:WATEC Neptune100(モノクロビデオカメラ)
映像では、望遠鏡をFITSATの移動に合わせて追尾しているため、FITSATは静止し、背景の星が流れるように映っています。また、この時のFITSATのLEDは2分間に渡って10Hz(1秒に10回)で点滅していたのですが、映像でもFITSATが刻みに瞬く姿がはっきりとらえられています。
8秒目から画面左下の方で点滅を始めるのがFITSATです。その後画面中央付近に修正しています。ビデオカメラの時計で点滅開始が1:09:04、点滅終了が1:11:04でした。
同時に望遠鏡でも見てみましたが、緑色で短時間で点滅している様子を確認することができました。
■オリジナル動画データ(72MB:サイズが大きいため注意)
http://www.jinkou-eisei.jp/FITSAT/images/121214_toyama_FITSAT.wmv
富山市天文台には、アメリカのコントラベス社製1m反射望遠鏡が設置されています。日本が誇るハワイの8mすばる望遠鏡の鏡を磨いた同じ会社の製品です。
この望遠鏡は人工衛星の移動に合わせ、高速に追尾できる特殊な機能が搭載されており、これまでも国際宇宙ステーションや天宮(中国の宇宙ステーション)のクローズアップ撮影観測などで、実力を発揮してきました。
■富山市科学博物館付属 富山市天文台
http://www.tsm.toyama.toyama.jp/tao/index-j.htm